るるりらの流支(るーしー)

わたしは、詩を趣味としている 主婦で、詩板では るるりらと なのっております。 このブログは まずわたしが よき詩の読者であるための場所がほしいとおもい たちあげました。 よろしく お願いします。   

るるりら

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胸を、はる




待ちに待った春に、咲くのは
リニューアルではなく 
ニュー リアル

満身に光を受け 白妙沙織
光源氏は 桜襲(さくらがさね)を纏ったという
透き通る薄い絹に
下襲(したがさね)は 紅色

花は みな貴公のよう 
胸襟を開き
あらたに、
蘇る


 



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今日は七十二候、サクラハジメテサク。画像は この土曜日に梅見に行ったときのものです。


novelistの「詩人サークル 群青」の
課題は【蘇】 今回の課題の漢字は 私の出題でした♪
http://book.geocities.jp/sosakukobo_gunjyo1/

なんと、画像がアップロードに失敗してました。

【アールヌーボー&アールデコのアールとは何か】

↑このような話題が あった。アールとは 直訳すると芸術と訳されることが多いようだ。
けれど、なぜ この時代(1920年代)の藝術だけをアールと呼ぶのかという疑問も出たりした。
産業革命がを経て、多くの人々が情報を人々は共有することができるようになった。それは人々が【流行】というものを以前よりも より認識しながら生活することを意味していたろうから、【アール○なにがし○】と呼ぶことがかっこよかったという感じ 私はする。
 とよよんさんが美術館のホームページを照会してくださって オリエント急行に私は 妙な 既視感覚があった。

時間をかけて 想いだしてみたら、わたしは その列車の中に実際に入ったことがあることを思い出しました。わたしにとって、列車に乗ったことがあるという記憶が 覚醒したことは、金鉱を掘り当てたような、わくわくするできごとだった。

アールデコにしろ アールヌーボーにしろ、過去の作品群であることには間違いないだろうけれど、
力ある藝術作品が人々によって守られてきた訳は、それらの作品は 人にとって 良い力が 備わっているからだと思いました。
 人間の記憶を呼び覚ますことは 人間を蘇生させる力を触発することなのだなと 私は 学びました。


【おまけ】1920年代を 想起できる映画

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閂は開かれる
るるりら


【閂は開かれる】

閉ざされた記憶の門のかんぬきが
思いがけない方法で開かれることを 私は知った
たとえば 少女の髪にあったリボンが
ほどかれた瞬間に急に大人び
何かを失ったかのような遠い目をしたとしたら その先にあるのは
青い空ではなく 未来の自分への便りだ

こころを射抜いた事柄は たとえ桜貝のように小さくとも
閂で閉じられた記憶世界では しずかに息をしている
すべてに光が注がれ同時に影が揺らいでいる
大人になり すっくと立つという単純なことこそを手に入れるために
捨てたつもりだったさまざまな雑多な事柄も
生命力のある記憶だけは やがて 大人になったつもりの
わたしの内側の殻を破って 出てくる少女のような わ た し

オリエントエクスプレス
わたしは昔、この超一流の急行列車に
一瞬だけ乗ったことがある
鉄道オタクの友人が 「有名な列車だよ
一瞬だけなら 切符なしでも きっと乗せてもらえるよ」
というので 乗った

ほんとうに わずかな時間だったけれど
鮮やかに翻る記憶

私が 過去をうしなったことなど無いのだ
どんな ちいさな事柄であっても 生命力のある記憶なら
こんなふうに わたしの中に質感をそのままに私の内側から
光を発しつづけるのだろう



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(メビウスリング2月勉強会 「アール・デコ」課題詩:新川和江 『記事にならない事件』 提出作品)


ハイジのおでこはアールデコ
るるりら

「ハイジのおでこはアールデコ」

塾に行く子供たち 電車を待ち
丸い おせなで ゲームする
一番線に 白ヤギが紛れ込んでいますご注意ください
満員電車の中で みんな気付きません
二番線に 黒ヤギが入りますご注意ください
がらがらのホームに黒ヤギが ひしめいていてもみんな気にしてません
だれも駅に とどまりはしないし みんな どこかにゆくのです

みんな何処かへ帰りたいのです どこー
少女のデコはハイジとおなじ アールのデコ―
いささか混雑 いささかいさかい けれど
まぶたを閉じると アルプスの白い雲
しろぱんのように やさしいのは どこー
なんだかやわらかい 何処か遠く
クララと一緒の こころの居場所

クララの暮らす部屋はアールデコ
窓を開けてはいけません おそとは いけない空気しか ありません
ハイジもわすれそうな アルプスのおやまも
おとなたちが 汚そうとしていますから
こころを開いてはいけません

三番線に おじいさんがきます
四番線で こくりこくりとふねをこぐ
あらあらゲーム機が ゆびから落ちそうな
少女のおでこを こやぎがぺろり
なめている

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(メビウスリング2月勉強会 「アール・デコ」課題詩:新川和江 『記事にならない事件』 提出作品)

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